CONTENTSこの記事の目次
  1. 毎回、同じ項目を残す
  2. 週末に3つの質問をする
  3. セット数は条件をそろえて見る
  4. 次週の判断を1行にする
  5. 参考文献

記録の目的は、きれいな履歴を作ることではありません。次のトレーニングで迷う時間を減らし、同じ失敗を繰り返さないことです。週に一度、10分だけ記録を見返し、「続ける」「小さく変える」「回復を優先する」を決めます。

毎回、同じ項目を残す

比較に必要なのは、細かい日記より同じ形式です。種目、重量、回数、セット数に加え、セット終了時の余力と大きな違和感を残します。休憩時間が大きく変わる種目では、その時間も記録します。

「ベンチプレスを60kgで行った」だけでは、前回との差が分かりません。「60kg、8・8・7回、最後は余力1回、休憩2分」まで残せば、次回の判断が具体的になります。

週末に3つの質問をする

1. 続けるべきことは何か

回数や動作が安定して伸び、強い疲労が残っていないなら、計画を変えないことも進歩です。順調なときほど、新しい種目や方法を足しすぎないようにします。

2. ひとつだけ変えるなら何か

複数の条件を同時に変えると、何が影響したか分からなくなります。重量、セット数、種目、頻度のうち、優先順位が高いものをひとつ選びます。

3. 回復を優先する兆候はあるか

数回続けて回数が落ちる、普段と違う痛みがある、睡眠不足が続くなどが重なったら、セットを追加する前に回復条件を見直します。1回の不調だけで計画全体を否定しません。

セット数は条件をそろえて見る

週間セット数はトレーニング量を把握しやすい指標ですが、すべてのセットが同じではありません。ウォームアップと本セットを分け、可動域や余力が大きく違うセットを単純に足さない方が、変化を読みやすくなります。

2021年のシステマティックレビューでは、他の条件が同じで、6〜20回以上の反復範囲で限界または限界近くまで行う場合、総セット数は筋肥大のトレーニング量を表す実用的な方法になり得ると整理されています。だからこそ、記録にはセット数だけでなく、回数と余力も必要です。

次週の判断を1行にする

レビューの最後に、次週の方針を1行で書きます。

  • 「スクワットは同じ重量で3セット。全セット10回できたら次回2.5kg上げる」
  • 「背中の種目は変えず、睡眠が戻るまで1セット減らす」
  • 「新しい種目は追加せず、休憩時間を2分にそろえる」

実行できる文章にすると、記録が意思決定につながります。1週間後は、その判断が正しかったかをもう一度記録で確かめます。

参考文献

  1. Baz-Valle E, et al. Total Number of Sets as a Training Volume Quantification Method for Muscle Hypertrophy. 2021.
  2. Schoenfeld BJ, et al. Resistance Training Recommendations to Maximize Muscle Hypertrophy in an Athletic Population. 2021.
  3. American College of Sports Medicine. Creating an Effective Resistance Training Plan. 2026.

記録は体調を理解する助けになりますが、診断の代わりにはなりません。続く痛みや体調不良は医療専門職へ相談してください。